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笑顔の効能

  • 執筆者の写真: さちこ さとう
    さちこ さとう
  • 2017年4月24日
  • 読了時間: 3分

ママと暮らし始めて約2年と半年にしてできるようになったこと。

いつでもママに向かって心から笑えるようになる。

私の中で笑顔には2種類あって、相手に心を開いた笑顔と自分を守るための技量的笑顔。

本当に楽しいとか、面白いとか、自然と出てくる笑顔っていうのは心が開いてる笑顔なんだけど、

たいして楽しくも面白くもない時にしなくちゃいけない笑顔、これは大なり小なり基本自分を守るための笑顔なんですよね。

こっちの笑顔にはいろんな余計なものがくっついてて、たとえば印象を良くしよう(これが一番多いかな?)、とか、とりあえず笑っとこう、とか、たまに相手を威嚇するがごとくの笑顔もあったり、、、

そもそも子供の頃はそれが全くできない子でした。

本当に楽しくないと笑えない。

だからあんまり親しくない人たちからは基本怖がられてました(笑)。

が、だんだん大人になって少しずつ作り笑いが上手にできるようになって(まぁそれでも苦手分野ではありましたが)、なんというか、心からの笑いと作り笑いにあまり大きな差がなくなっって来てたんです(自分の中で)。

でもここに来てそんな作り笑顔では太刀打ちできない大きな難問が。

認知症の人って(あるいはママの場合は?)とっても敏感なんです。

それこそ赤ちゃんのようになってる部分もあるので、普段は大丈夫なんだけど不穏(不機嫌)になった時には、作り笑いが全く通用しない。

不穏なママはなかなかヘビーで、毎日ママが不穏になることに正直怯えていました。

ママの不穏(不機嫌)は不安からくるものなのはわかってました。

不安や恐怖心。

何きっかけなのかはおおよそは予測できても細部まではわからない。 できるだけママが不安になるようなことを周りから遠ざけるようにと頑張っても、ママを常に安心させてあげることは難しい。

最初はママのそんな不安や恐怖が腹立たしかった。

なんでこんなに安心な場所でそんなに怖がるの?とか、これだけ頑張って安心してもらえるようにしてるのに、ひどい、とか。

でも結局ママの不安はママにしかわからないし、その不安を拭い去ることは私にはできないんだろうなって。

そして、きっとそのくらい不安になっちゃうような辛い出来事が過去にたくさんあったんだろうなって。

そう思った時に始めてママに対して優しい気持ちになれました。

大変だったねって。

しかも毎日そんな恐怖と隣り合わせじゃ、心が休まる時がないよねって(認知症の人は自分と周りとの繋がりが分からないから、ただでさえ不安)。

ある日ママが不穏になりかけてそわそわし始めた時、そんな気持ちでママに対して自然と笑顔が湧いたんです。

大丈夫だよって。

そしたらママが一瞬で穏やかになったんです。

それは自分で言うのもなんだけど完全なる笑顔でした。

邪念のない笑顔。

安心してもらおうなんて気持ちもなく、ただただママに対して笑いかけたのです。

なんでその時そんな気持ちになったのか。

なんででしょうね。

ただあの時の優しい感覚は覚えていて、それ以来その感覚を頼りにママと過ごしてます。

きっとそれは相手を理解して受け入れた瞬間だったんだなって。

ママにはママの事情がある。

認知症だろうがそうじゃなかろうがその相手の事情を受け入れることができた時に、穏やかな関係が結べるのかなって。

最近はママの不穏に怯える気持ちは少しずつ減ってます。

そして、もうひとつ、

ママに向かってあの穏やかな笑顔になる時、実はママだけではなく誰よりもわたしが安心してたんだってこと。

ママのためは全てわたしのために繋がってる。

そんな風に思う今日この頃です。


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